在宅ワークの契約をしたが、テストに合格できず仕事の提供がない。

相談内容

インターネットのホームページ上の「在宅ワーク」の広告を見て資料請求をした。資料送付を受けた後、事業者から電話で「教材(CD―ROM)を購入して自宅で学習し、当社のスキルチェックに合格すると、パソコンのデータ入力の仕事を提供します。スキルチェックは簡単で、誰でも簡単に合格でき、高収入が得られます。教材費用は49万円で、月々1万3千円の支払いで済みます」との説明を受け契約した。数日後、自宅に教材が届いたので、睡眠時間を削って勉強し、スキルチェックを受けたにもかかわらず、スキルチェックには合格できず、データ入力の仕事を受けられない。テストの内容はとても難しく、誰でも簡単に合格できるという説明は嘘ではないか。解約したい。

※この事例のように、販売する商品や提供される役務を利用する仕事を提供するのでそれに従事することにより利益が得られると言って勧誘し、商品を販売したり、サービスを受けさせる取引を業務提供誘引販売取引といいます。

ここに注意!

特定商取引法では、業務提供誘引販売業を行う者は、勧誘に先立って、自らの氏名又は名称、商品等の種類、及び金銭上の負担(特定負担)を伴う取引についての勧誘をする目的である旨明示しなければなりません。

仕事に就くために、仕事の提供やあっせんをする事業者から商品を購入したり、高額な加盟料等を負担しなければならないということは、常識的に考えにくいところです。また、最初に高額な商品を購入するが業務が提供され収入が得られるのでクレジットでの返済も容易であると思っても、実際には思ったような収益が得られず、返済が困難になることも多く見られています。契約に先立って、業務を実際に提供するとされている会社に詳しい説明を求めたり、ホームページで当該事業者の情報を点検するなど、慎重に対応することが必要です。

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