エステティックサロンの契約を中途解約したときの清算金額を教えてほしい。

相談内容

事業者Xと2008年8月に2年間で12回の施術を受けるエステティック契約を結んだ。1回の施術は1万5千円で合計額は18万円である。施術を受けるが予約がなかなか取れなかったので、「解約したい」と伝えたが、「別の契約をすれば予約が取れやすくなるし、効果も期待できる」と言われ、解約をためらってしまった。予約が取れやすくなり、効果も期待できるならばと思い、2009年9月に2年間で6回の施術が受けられる契約を、1回の施術につき1万1千円、合計6万6千円で契約した。

2つの契約を結んだが、引き続き予約はなかなか取れないままである。私の名前等を言わずに予約の電話をすると予約が取れるなどXの対応に不審な点があり、また、施術を受ける度に別の契約を勧められることに抵抗があるので解約したいと思っている。しかし解約を申し出るとまた別の契約を勧められるのではないかとも思い、非常にためらっている。この2つのエステティック契約を解約することはできるのだろうか。

この2つの契約はクレジットカードYで1回払いかリボルビング払いで決済したと思う。解約した場合は、どのように清算されるのか教えて頂きたい。

ここに注意!

現在、特定商取引法では、「エステティックサロン」「語学教室」「家庭教師」「学習塾」「パソコン教室」「結婚相手紹介サービス」の6業種が、特定継続的役務提供に係る規制の対象となっています。

特定継続的役務提供に係る取引に際しては、クーリング・オフが認められていますが、クーリング・オフは契約の無条件解約ですから、クーリング・オフの行使を受けた事業者は違約金・手数料等の対価を請求することはできません。

また、特定継続的役務提供契約は、クーリング・オフ期間経過後も役務提供期間内であれば役務提供受領者は将来に向かって契約を解除することができます。(中途解約)

上記事例ではクーリング・オフ期間を過ぎていますので中途解約となります。中途解約までに提供された役務の対価に相当する額については消費者が負担することになります。また、中途解約に伴う損害賠償の額は上限が設定され、事業者は、これを超える額を請求することはできません。事業者が解約料を定める場合には合理的算出根拠が必要です。なお、これらに対する遅延損害金が生じた場合は、別途消費者が負担することになりますが、法定利率を超えた額を支払う必要はありません。

消費者の方々へのアドバイス

特定継続的役務 役務提供開始前 役務提供開始後
いわゆるエステティックサロン 2万円 提供された特定継続的役務の対価に相当する額及び2万円又は契約残額の10%のいずれか低い額を合算した金額
いわゆる語学教室 1万5千円 提供された特定継続的役務の対価に相当する額及び5万円又は契約残額の20%のいずれか低い額を合算した金額
いわゆる家庭教師 2万円 提供された特定継続的役務の対価に相当する額及び5万円又は1月分の役務の対価に相当する額のいずれか低い額を合算した金額
いわゆる学習塾 1万1千円 提供された特定継続的役務の対価に相当する額及び2万円又は1月分の役務の対価に相当する額のいずれか低い額を合算した金額
いわゆるパソコン教室 1万5千円 提供された特定継続的役務の対価に相当する額及び5万円又は契約残額の20%のいずれか低い額を合算した金額
いわゆる結婚相手紹介サービス 3万円 提供された特定継続的役務の対価に相当する額及び2万円又は契約残額の20%のいずれか低い額を合算した金額

【政令に規定する関連商品】
・エステティックサロンの関連商品

・語学教室、家庭教師または学習塾の関連商品

・パソコン教室の関連商品

・結婚相手紹介サービスの関連商品

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